原英莉花という物語｜女王と呼ばれたあの日から、いま彼女はどこへ向かっているのか
原という名前を聞いて、あなたはどんな シーンを思い出しますか?高いT放れる空 に突き刺さるようなドライバーショット。 風になびくポニーテール。そしてあの はけるような笑顔。フェアウェイを歩く だけでどこかスターという言葉が似合って しまう選手。今日はそんな原りのここ数年 、特にこの1年の歩みをゆっくり振り返っ てみたいと思います。少しだけ時計の針を 戻してみましょう。宮崎カントリークラブ JLPJAツアーチャンピオンシップ履行 カップ。あの年原えはここで完全優勝を 遂げました。初日から最終日まで1度も 周囲を譲らないままゴールテープを切る。 すでに日本子オープンというビッグ タイトルを手にし、この履行カップで国内 メジャー2連勝。のびやかなスイングと スコアボードの1番上にある自分の名前。 18番グリーンでトロフィーを掲げた姿は まさに女王という言葉がふさわしいもの でした。あの時多くの人が思ったはずです 。ここからしばらく女子ゴルフの主役は この人になるんじゃないかと。しかしその 後の道乗りは決してまっすぐな登り坂では ありませんでした。背中の違和感、 思いきり振りきれないスイング、ラウンド が終わるたびに増えていく不安。ちょっと の調子だけを見ればすぐにでも優勝争いに 戻れそうな日もあるけれど体は正直です。 1発1発のインパクトに痛くないだろうか という心配が入り込んでくるとスイングの どこかがほんの少しだけ迷い始めます。 そしてそのほんの少しがプロの世界では 大きな差になって現れます。彼女は痛みと 不安を抱えたまま戦い続ける道ではなく 手術という選択をしました。1度 立ち止まりゼロから体とスイングを 作り直す道。それはただ調子が悪いだけの 1年を受け入れるよりももっと重く、 もっと勇気のいる決断だったはずです。 手術を経て復帰した後も全てがすぐに 元通りになったわけではありません。 かつては非距離のあるスターして見られて いた自分が今は予選通過に必死になる集も ある。海外の試合に挑戦すれば環境も芝も 風の強さも何かもが日本とは違う。スコア カードを提出する小さなミス1つで せっかくの挑戦が失格という形で終わって しまったこともありました。またやって しまった。自分は何をしているんだろう。 そうやってゴルフ以外のところでも自分を 責めてしまう日もあったはずです。それで も彼女はクラブを起きませんでした。この 1年の払え派は日本のツアーだけでなく 海外のツアーにも足を運び続けています。 正体を受けて出場した海外大会株での戦い 。新しいツアーの新しいコースで初めての 芝と風に向き合う日々。ここにはかつて 宮崎で見せた女王の風格とは少し違う表情 があります。例えばあえて日本での試合を スキップして海外の大会に飛び込んでいく 決断。それは目先の成績や賞金よりももう 1度世界の舞台で戦いたいという思いを 選んだということでもあります。慣れない リンクスコース、強い海風、好きなように 打たせてくれない状況の中でそれでも前を 向いてクラブを振る。スコアには残らない ラウンドの中で少しずつ、少しずつ世界で 戦うための感覚を取り戻しているのかも しれません。一方で日本に戻ってきた時、 その存在感はやはり特別です。ビイング エリアで名前が呼ばれた瞬間に起きる拍手 ギャラリーから聞こえるエリカという声援 。豪快なドライバーショットが フェアウェイを捉えるとどこからともなく おっと簡単の声が漏れる。成績の波はあっ ても見たいと思わせる選手であり続ける こと。それはスコア以上に難しいことなの かもしれません。超心のシルエット大胆な ウェやそしてボギーを叩いた後でもどこか でふっと見せる笑顔。原えはただうまい だけのゴルファーではなく見ているだけで 気持ちが動く存在として今もツアーの中に 立っています。この1年を順調だったと いうことはきっと彼女自身にはできない でしょう。勝てそうで勝てなかった週、 納得いくショットが打てなかった日、体の こと、スイングのこと、将来のこと考え 始めると眠れなくなる夜もあったはずです 。それでもクラブを握り続け、新しい ツアー、新しいコース、新しい挑戦に自分 から飛び込んでいくその姿勢そのものが かつて宮崎で女王と呼ばれた彼女の今の 戦い方なのかもしれません。いつかまた 宮崎カントリークラブの18番グリーンで 原え派がトロフィーを掲げる日が来るの でしょうか。その時そこに立っているのは きっと数年前と全く同じ彼女ではありませ ん。背中の痛みもスコアカードのミスも 世界に挑戦して負けたラウンドも全て 飲み込んだ上でそれでも前を向いて笑って いる腹江り派です。両王としての勝利では なく1ゴルファーとしてもう1度ここまで 戻ってきたという新しい物語を尋ねた姿か もしれません。あなたは原えという選手の どの瞬間が1番心に残っていますか? 初めてメジャータイトルを取ったあの日、 離行カッペで完全優勝したあの年、それと も思うように行かないラウンドの後でも ギャラリーに向かって笑顔で手を振ってい た横顔でしょうか。結果が出ている年も 苦しんでいる年もそのどちらも含めて1人 のゴルファーの物語です。この1年彼女が どんな思いでクラブを振ってきたのか スコアだけでは見えない部分を少しだけ 想像しながらこれからの原の1台1を 見守っていきたいと思います。
「原英莉花」という名前を聞いたとき、
あなたはどんなシーンを思い出しますか。
空に突き刺さるようなドライバーショット。
風になびくポニーテール。
リコーカップで完全優勝を果たし、「女王」と呼ばれたあの日の笑顔。
この動画では、
・リコーカップ制覇、日本メジャー連勝という輝かしい時期
・背中の痛みと不安を抱えながら選んだ“手術”という決断
・復帰後、日本ツアーと海外ツアーの両方に挑み続ける現在地
・結果だけでは測れない、「見たいと思わせるスター性」
といった視点から、
原英莉花のここ数年、そしてこの一年の歩みを
静かなナレーションで振り返っていきます。
スコアやランキングだけでは見えてこない、
ひとりの女子プロゴルファーの物語。
いつかまた、宮崎カントリークラブの18番グリーンで、
彼女がトロフィーを掲げる日は来るのか。
リコーカップの記憶と重ねながら、
「原英莉花という物語」を一緒に見つめてみませんか。
通勤の途中や寝る前に、
イヤホンでそっと聞いていただけるとうれしいです。