北海道meijiカップ最終日 河本結が4打差逆転で今季初優勝、森田遥と鶴岡果恋は1打及ばず
北海道北広島市の札幌国際カントリークラブ島松コースで開催された「北海道meijiカップ」最終日。真夏の北海道らしい爽やかな青空の下、女子ゴルフ界のトッププレーヤーたちが白熱の戦いを繰り広げました。大会最終日を首位で迎えたのは、森田遥（29）と鶴岡果恋（25＝明治安田）。森田は2年ぶりのツアー3勝目、鶴岡は悲願のツアー初優勝を目指し、ギャラリーの大きな声援を背にティーオフしました。
しかし、この日の主役は別の選手でした。8位からスタートした河本結（26＝リコー）が、圧巻のプレーで会場を沸かせます。序盤から安定したショットと正確なパットでスコアを伸ばし、最終的に68をマーク。首位と4打差からの逆転劇を演じ、通算9アンダーで今季初優勝、そしてツアー通算3勝目を飾りました。河本は試合後、「最後まで諦めずにプレーできたことが、この結果に繋がった」と笑顔で語り、トロフィーを高々と掲げる姿に会場から大きな拍手が送られました。
一方、森田は前半9ホールでバーディーなし、3つのボギーと苦しい展開。後半に入り11番から怒涛の3連続バーディーで巻き返すも、18番ホールでは残り110ヤードの微妙な距離に迷い、選んだ47度のウェッジで放ったショットはピンに10メートル届かず。優勝を逃す結果となりました。「1つでも伸ばしておけば…結果論ですけど」と悔しさを滲ませながらも、「3日間を通していいゴルフができた。優勝したい気持ちがさらに強くなった」と前向きなコメントを残しました。
鶴岡果恋もまた、最後まで集中を切らさず戦いましたが、あと1打が届かず2位タイでフィニッシュ。それでも、その堂々たるプレーは観客を魅了し、試合後は笑顔でファンとハイタッチを交わす姿が印象的でした。
この日のギャラリーは、選手たちのドラマティックな展開に息をのむ場面が何度もありました。特に河本の後半のプレーは圧巻で、フェアウェイキープ率の高さと確実なパッティングが勝利を引き寄せた要因でした。優勝セレモニーではシャンパンファイトが行われ、夏の陽射しの中でキラキラと水しぶきが舞い上がり、笑顔と歓声に包まれた華やかなフィナーレとなりました。
森田、鶴岡、河本――3人の選手が繰り広げた熱戦は、観客の心に深く刻まれ、女子ゴルフの魅力を再確認させるものとなりました。芝生に刻まれた足跡は、彼女たちの努力と情熱の証。この大会を見た小さな子どもたちが「私もゴルフをやりたい」と夢を抱いたことでしょう。来年もまた、この北海道の地で新たな物語が生まれるに違いありません。
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