松山英樹は後半盛り返し「70」でホールアウト 首位とは11打差:ツアー選手権で見せた魂のプレー
松山英樹は後半盛り返し「70」でホールアウト 首位とは11打差:ツアー選手権で見せた魂のプレー
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序盤の試練と精神力の試される瞬間
ツアー選手権が始まると、松山英樹はこれまで積み上げてきた努力と期待を胸に、最終戦の舞台に立った。彼は年間ポイントランク3位という有利な位置からスタートし、初日のラウンドでは8アンダーという好成績を残していた。しかし、2日目のラウンドで予期せぬ試練が彼を襲う。4番ホールからの3連続ボギーは、彼の調子が崩れ始めたことを如実に示していた。この瞬間、多くのファンや関係者が松山の行く末を案じた。
松山にとって、この3連続ボギーはただのスコアの後退以上の意味を持っていた。それは、彼がこれまで抱えてきた不安やプレッシャー、そして度重なる怪我との戦いの象徴でもあった。しかし、松山はここで諦めることなく、短いパー4の8番ホールで1メートルのバーディパットを確実に沈め、そこからリズムを取り戻していった。この一打は、彼の強靭な精神力を物語るものであり、彼がいかに逆境に強いかを示す重要な瞬間だった。
痛みからの解放と新たな挑戦への道
松山の2日目のラウンドで最も注目すべきは、彼が長年抱えてきた痛みから一時的に解放されたことだった。これまでの彼のキャリアは、腰痛や体調不良との戦いでもあった。前週のBMW選手権では、腰痛によって第2ラウンドをスタートする前に棄権を余儀なくされ、さらに風邪や首、背中の痛みが重なり、練習すら満足に行えない状態でのツアー選手権への挑戦だった。しかし、今回のラウンドでは、松山は「痛みがない」という新たな感覚を得た。それは彼にとって、まるで新たな人生の始まりを告げるかのような解放感をもたらした。
だが、この解放感は逆に彼のプレーに影響を与えることとなった。彼は「痛みがないのでうれしくなりすぎて、思うようなショット、パットができなかった」と振り返る。これは、彼が長い間痛みと共にプレーしてきたことが、いかに彼のプレースタイルやメンタルに影響を与えていたかを示す一言だ。痛みから解放された彼は、その新たな感覚に戸惑いながらも、徐々に自分のペースを取り戻そうとしている。
Video: https://youtu.be/6sCEt7Q2Y-Y