コーチ契約を結んだ松山英樹のマスターズ制覇に貢献、女子の河本結や永峰咲希らも指導。日本人でわずか数人のTPIレベル3取得のツアープロコーチ目澤秀憲さんによるレッスン。第8回「スイング/体のターン」
ゴルフレッスン「目澤秀憲のゴルフプラスワン GOLF PLUS ONE」
【中日スポーツ掲載記事】https://www.chunichi.co.jp/article/318323
今回は、前回のレッスンで説明した球を捕まえることについての応用編です。うまく球を捕まえることができるようになっても、必ずしも真っすぐに飛んでいくとは限りません。こういう方は、腕と同じように体もしっかりと回転させることを意識すれば良いインパクトができるようになります。
前回は、アイアンで球を捕まえる動きを腕でつくりましょう、という話をしました。ところが、球を捕まえる動きがうまくできるようになってきた中・上級者の中には、本当の意味でストレートに球を出すことが難しくなっている方が多く見受けられます。
そういう方の傾向として、アドレスからバックスイングを上げた後、腰を少し浮かせながらクラブを寝かせて、ローテーション(手首を返すこと)していくことが挙げられます。
確かに、この動きはクラブフェースをしっかりターンさせて球を捕まえる動きではあるのですが、こうした動きをすると、自分が思っているよりも手前からクラブが入ってくることが多くなってしまいますし、最下点も手前に持ってきやすくなります。
その結果、体が起き上がってしまい、ローテーションの量も強くなってしまいます。こうなるとタイミングを合わせることが難しくなりますし、多くの練習が必要となるスイングになってしまいます。
そういう方は、腕をしっかりと回転させることも大切なのですが、体のターンが少し先にいくことでフェースが正面を向くようなインパクトになると、結果としてプロがやっているようなインパクトになります。このように、腕をしっかり閉じていても、その後に体もしっかり回れば良いインパクトができるようになっていきます。
良いインパクトができる状態に入ったところからバックスイングを軽く上げて、もう一度戻す。こういうショットを練習すると、後ろから見た時に手よりもヘッドが体にかなり隠れるほど近くになり、フェースのローテーションも少なくなります。また、体の近くを腕が通る感覚も養えます。こうすることによって体の起き上がりも少なくなりますし、クラブが極端に寝すぎることも防げるようになります。
球を捕まえられるようになった次の段階で、こういう練習をすると前傾の角度をキープしやすくなりますし、プロのような少しダウンブローでスピンが入った球を打てるようになってきます。この辺りを参考に、練習してみてください。
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久しぶりに日本に戻り、東京オリンピック後は女子ツアーの帯同や選手との合宿を行ってきました。「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」ではかなりの雨が降り、フェアウエーも水を含んでいて、なかなかタフなコンディションでした。
また、セッティングに関しても、フェアウエーもタイトで、ピンポジションも考えられて切ってあり、そんな過酷な状況の中でも頑張って戦っている選手の姿を見て、女子ツアーの魅力を改めて感じることができました。
最近の伸ばし合いのスコアを見てもわかる通り、女子ツアーのレベルが上がってきていると感じたことも多かったので、改めて試合の中での課題や話し合いを通して、良いサポートができるように私自身も努力していこうと思います。この後はまた米国に戻り、松山選手に同行していきます。シーズンも佳境に入り、これから秋に向けて日本の女子ツアーもさらに盛り上がりを見せるシーズンとなります。国内、海外の選手の活躍にも注目してもらえたらと思います。
▼目澤秀憲(めざわ・ひでのり) 1991(平成3)年2月17日生まれ、東京都出身の30歳。埼玉平成高、日大卒。大学卒業後に米ボストンへ語学留学し、日本人では数人しか持っていないTPIレベル3を取得。コーチとして河本結、有村智恵、永峰咲希らを指導し、河本の米ツアー参戦や永峰の国内メジャー大会制覇などに導く。今年からは松山英樹と専属コーチ契約を結び、米ツアーに同行している。
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そうだよね。前傾キープしようとするとフェースが自然に開いたり、ヘッドがインからは入りすぎたりするので、目澤さんの言ってることの原理は非常に理解できる。