一発でしっかり出すバウンス使用のコツ松山英樹契約コーチ目澤秀憲バンカー脱出法ゴルフレッスン 15 Hideki Matsuyama's coach golf swing lesson

コーチ契約を結んだ松山英樹のマスターズ制覇に貢献、女子の河本結や永峰咲希らも指導。日本人でわずか数人のTPIレベル3取得のツアープロコーチ目澤秀憲さんによるレッスン。第15回「グリーン周りのバンカー」

ゴルフレッスン「目澤秀憲のゴルフプラスワン GOLF PLUS ONE」
【中日スポーツ掲載記事】https://www.chunichi.co.jp/article/380681
　今回はグリーン周りのバンカーを攻略する方法について説明します。一発でバンカーから脱出させてグリーンに乗せるためには、サンドウェッジの特性を生かすことが大切です。その特性を生かすためには右手の使い方や、打つ時にはオープンスタンス、グリップの位置を下げる、左足に体重を乗せるという3点に気をつけることも必要になります。

　グリーン周りのバンカーでは、一発でしっかりと球を出すことが大事なことです。この時、サンドウェッジのバウンスをうまく使うことができれば、高い確率で球を出すことができるようになります。

　バウンスとは、ソールの膨らんでいる部分のことです。フェースの下の部分はリーディングエッジと呼びます。バンカーショットを打つ時にクラブが90度の角度で真っすぐに入ってくると、最初に砂に当たる部分がバウンスです。この、バウンスが砂に当たる時のエネルギーでクラブを上の方向に向かせることで、球は上がるのです。

　なかなか想像することが難しいかもしれませんが、この原理を頭に入れておいて下さい。

　では、バウンスをうまく使える打ち方について説明します。まず、アドレスの時に大切なのはグリップです。真っすぐではなく
、少しフェースを開いた方がバウンスを多く使えます。

　右手の握り方も重要です。普段、フックグリップで握っている人は、少し上から握るとクラブに角度をつけやすくなります。こうすれば、手よりヘッドを高く使うことができるようになります。これをコッキング（コック）といいます。バンカーでうまくコッキングができれば、バウンスが先に当たって球が浮きやすくなります。

　スタンスは、ターゲットの方向に対して真っすぐか、ややオープンスタンスで立つとクラブを上から入れやすくなります。打つ時に手元は下げ、少し左足に体重を乗せて構えます。この3点に気をつけてください。

　スイングでは、普段のショットを打つ時のように下半身を使う動きでも良いのですが、クラブヘッドを先に動かす動きでも構いません。しっかりクラブを振ればバウンスから当たって、バンカーからゆっくりと球を出すことができます。ぜひ、やってみてください。

【関連記事】女子選手も競争が激化してる事を実感
　女子選手も長かった2020－21年シーズンが終了しました。私がサポートしている選手は、無事にシードを獲得した選手が2人、前半戦シードを獲得した選手が1人という結果となりました。21年という年だけを考えると、優勝することができず、おのおのが苦しいシーズンであったと思います。

　この結果は、女子選手のレベルの高さもそうですが、競争が激化してきているのだと思います。

　また、毎年シーズンが終わると選手のスタッツの振り返りを行っていますが、年々ストロークの数が少なくなっていて、女子ツアー全体で良い選手が増えている印象を持っています。

　来年に向けては、このオフシーズンのサポートをしっかりと行い、良い計画と準備ができたらと思っています。

▼目澤秀憲（めざわ・ひでのり）　1991（平成3）年2月17日生まれ、東京都出身の30歳。埼玉平成高、日大卒。大学卒業後に米ボストンへ語学留学し、日本人では数人しか持っていないTPIレベル3を取得。コーチとして河本結、有村智恵、永峰咲希らを指導し、河本の米ツアー参戦や永峰の国内メジャー大会制覇などに導く。今年からは松山英樹と専属コーチ契約を結び、米ツアーに同行している。

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