呼吸力で飛ばせ 「うなぎ」と「ハンマー」をイメージ しっかりした分厚いインパクトの3球打ち 声を出しながら プロコーチ辻村明志ゴルフレッスン第19回 六車日那乃選手

呼吸力で飛ばせ 「うなぎ」と「ハンマー」をイメージ しっかりした分厚いインパクトの3球打ち 声を出しながら プロコーチ辻村明志ゴルフレッスン第19回 六車日那乃選手



しっかりとしたインパクト、六車日那乃選手は理想のインパクトに必要なスイングを「うなぎ」と「ハンマー」に例えてイメージしています。大切なのは「呼吸力」。練習に一工夫を加えることで、良いインパクトを手に入れてください。

プロのインパクトは音が良いです。その音を身につけるまでには、本当に時間をかけてきたんだなと思います。六車選手も始めはインパクトが軽かったのですが、最近はだいぶ分厚くなってきましたし、インパクトの長さや押し込みが強くなってきたなと感じます。

 六車選手もそうですが、腕の力が抜けて、インパクトがしっかりと入っているスイングが理想なのはもちろんです。力が0から100へ行った時のパワーで、しっかりとインパクトすることが大切です。

 腕に力が入っていては、強くなっていく力をうまくインパクトにつなげることはできません。腕はうなぎをつかんで振るような緩い感覚を、インパクトはハンマーでたたくようなイメージを六車選手は持っています。

 私たちが普段、よく練習しているのが3球打ちです。正面から奥に向けて3つ並べた球を次々に打っていくものです。腕は楽に、インパクトはしっかりと。先ほど説明した、この感覚を身につけるための練習でもあります。

 インパクトについて、私が最初に選手へ伝えたことは「しっかりと呼吸を使おうよ、呼吸力で飛ばせ」ということです。「呼吸力」の大きさを伝えることは時間がかかります。そこで、実際に球を打ってみて「呼吸力」を感じてもらいたいと思います。

 3球打ちでは、インパクトの時に「うっ、うっ、うっ」と声が出るくらいに腹圧を入れています。といっても、力んでいるわけではありません。腹圧を入れたことによってインパクトのパワーが増すイメージです。この腹圧を入れることが「呼吸力」を入れることになります。ドライバーで距離を伸ばす時には、より大きな声を出しています。

 力を入れた時よりも、タイミングがうまく取れた時の方が球は飛びます。いくら力んでも、タイミングがずれたらスイングの形が崩れてしまうので飛びません。うなぎからハンマーにするため、皆さんも声を出しながら練習してみてください。必ず良いインパクト、しっかりとした押し込みが出てくると思います。

辻村明志(つじむら・はるゆき) 1975年9月27日生まれ、福岡県出身。11歳でゴルフを始め、千葉・学館浦安高時代に関東ジュニア選手権高校男子の部、関東高校選手権など優勝。日大では関東学生選手権優勝、朝日杯争奪日本学生選手権2位など。2000年8月にプロ転向し、01年9月に下部ツアーのアイフルチャレンジカップ・オータムで2位となった。11年以降に本格的にコーチとなり、上田桃子、松森彩夏、吉田優利ら女子を中心に多くのトッププロを指導している。

六車日那乃(むぐるま・ひなの)2002年4月23日生まれ、埼玉県出身の20歳。身長154センチ。8歳でゴルフを始める。千葉・麗沢高2年時の19年に全国高校選手権2位。20年にナショナルチーム入り。日本ウェルネススポーツ大に進み、7月のツアーではホールインワンを達成した。目標はロレーナ・オチョア(メキシコ)

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